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育児時短就業給付金の計算ツール

2歳未満の子を育てるために時短勤務をすると、雇用保険から育児時短就業給付金が毎月出ます。額は原則として時短中の賃金の10%ですが、賃金が時短前の90%を超えると支給率が下がり、時短前と同じ額になると0になります。時短中の賃金を入れると、支給率と毎月の額、子が2歳になるまでの合計を出します。

最終確認日:|雇用保険法61条の12・同法施行規則101条の47の現行の条文と、2026年8月1日からの支給限度額・最低限度額(厚生労働省)を確認しています。

基本給・残業代・通勤手当などを含めた額面で、賞与は含めません。育休から続けて時短にした方は、育休に入る前の6か月です(育休手当の計算と同じ額になります)。月30万円なら180万円です。
ハローワークの通知書などに「休業開始時賃金日額」「育児時短就業開始時賃金日額」があれば、こちらを優先します。
時短勤務になってからの1か月の額面です。残業代・通勤手当を含め、賞与は含めません。
空欄なら、子が2歳になるまで続けたものとして計算します。
給付金は「その月に支払われた賃金」で計算するので、翌月払いの会社では時短を始めた月の額が変わります。

1か月あたりの育児時短就業給付金

—円

月ごとの支給額

計算すると、ここに支給対象月ごとの金額と合計が出ます。

原則は時短中の賃金の10%です

育児時短就業給付金の額は、一支給対象月について、次の各号に掲げる区分に応じ、当該支給対象月に支払われた賃金の額に当該各号に定める率を乗じて得た額とする。ただし、その額に当該賃金の額を加えて得た額が支給限度額を超えるときは、支給限度額から当該賃金の額を減じて得た額とする。

一 当該賃金の額が、育児時短就業開始時賃金日額(中略)に三十を乗じて得た額の百分の九十に相当する額未満であるとき 百分の十

二 当該賃金の額が、育児時短就業開始時賃金日額に三十を乗じて得た額の百分の九十に相当する額以上百分の百に相当する額未満であるとき (中略)百分の十から一定の割合で逓減するように厚生労働省令で定める率

出典:雇用保険法 第61条の12 第6項(e-Gov法令検索)

比べる相手は、時短を始める前の賃金です。時短前の6か月の賃金を180で割った育児時短就業開始時賃金日額に30をかけた額を「時短前の賃金月額」とし、時短中に支払われた賃金がその何%かで支給率が決まります。育休から続けて時短にした方は、育休手当の計算に使った休業開始時賃金日額をそのまま使います(同項1号のかっこ書き)。

時短前の賃金月額には上限と下限があり、2026年8月1日からは上限496,200円・下限96,090円(賃金日額で16,540円・3,203円)です。育休手当と同じ額です。

90%を超えると支給率が下がり、100%で0になります

時短中の賃金が時短前の90%を超えると、10%をそのまま足すと時短前の賃金を上回ってしまいます。そこで、賃金と給付金の合計が時短前の賃金月額を超えないように支給率を下げます。その率は施行規則で次のように決まっています。

法第六十一条の十二第六項第二号の厚生労働省令で定める率は、第一号に掲げる額から第二号及び第三号に掲げる額の合計額を減じた額を第二号に掲げる額で除して得た率とする。

一 (中略)育児時短就業開始時賃金日額に三十を乗じて得た額(中略)
二 (中略)支給対象月に支払われた賃金額
三 育児時短就業開始時賃金月額に百分の一を乗じて得た額にイに掲げる額をロに掲げる額で除して得た率を乗じて得た額

出典:雇用保険法施行規則 第101条の47(e-Gov法令検索)

式を整理すると、ハローワークの手引きにある次の手順になります。賃金率と支給率は小数点以下第3位を四捨五入して第2位まで出し、支給額は1円未満を切り捨てます。

賃金率支給率賃金率支給率
90.00%以下10.00%95.50%4.24%
90.50%9.45%96.00%3.75%
91.00%8.90%96.50%3.26%
91.50%8.36%97.00%2.78%
92.00%7.83%97.50%2.31%
92.50%7.30%98.00%1.84%
93.00%6.77%98.50%1.37%
93.50%6.26%99.00%0.91%
94.00%5.74%99.50%0.45%
94.50%5.24%100.00%以上0.00%
95.00%4.74%  

出典:厚生労働省「育児時短就業給付の内容と支給申請手続(2026年8月1日時点版)」の支給率早見表。このツールの計算結果とすべて一致することを確かめています。

計算例:厚生労働省の手引きの3つの例

時短前の賃金月額時短中の賃金計算支給額
300,000円200,000円賃金率66.67%(90%以下)→ 200,000円 × 10%20,000円
300,000円280,000円賃金率93.33% → 支給率 9,000 ÷ 93.33 − 90 = 6.43% → 280,000円 × 6.43%18,004円
496,200円(上限)445,000円10%なら44,500円だが、合計489,500円が支給限度額484,121円を超える → 484,121円 − 445,000円39,121円

2つめの例では、賃金と給付金を足すと298,004円になり、時短前の30万円をわずかに下回ります。時短で減った分(2万円)をほぼ9割まで埋める計算です。時短でどれだけ減ったかではなく時短中にいくら支払われたかに率をかけるので、時短の幅が小さいほど給付も小さくなります。

支給されない3つの場合

支給対象月に支払われた賃金の額が、(中略)厚生労働大臣が定める額(中略)「支給限度額」(中略)以上であるときは、当該支給対象月については、育児時短就業給付金は、支給しない。

出典:雇用保険法 第61条の12 第2項(e-Gov法令検索)
項目〜2026年7月2026年8月〜
支給限度額471,393円484,121円
最低限度額2,411円2,562円
時短前の賃金月額の上限483,300円496,200円
時短前の賃金月額の下限90,420円96,090円

出典:厚生労働省「高年齢雇用継続給付金・介護休業給付金・育児休業等給付の受給者の皆さまへ」(令和8年8月1日から)。毎年8月1日に、毎月勤労統計の平均定期給与額にあわせて改定されます(同条9項)。

翌月払いの会社は、時短を始めた月が0になりやすい

給付金の計算に使うのは、その月の分の賃金ではなくその月に支払われた賃金です。手引きにも「当該支給対象月を対象とした賃金であっても、他の月に支払われた賃金は含みません」とあります。

たとえば月末締め・翌月払いの会社で4月21日に育休から復帰して時短を始めると、4月に支払われるのは3月分(育休中なので0円か、ごくわずか)です。10%をかけても最低限度額以下なので、4月は支給されません。逆に、時短を終えた月の分の賃金は翌月に支払われますが、その翌月は支給対象月ではありません。このツールは、翌月払いを選ぶと最初の月をこの考え方で計算します。

いつからいつまで受け取れるか

支給対象月は、時短を始めた日の属する月から、時短を終えた日の属する月までの暦月です(同条5項)。月の途中から始めても、その月から対象になります。ただし、次の日の属する月で終わります。

また、その月の初日から末日まで続けて雇用保険の被保険者であり、育児休業給付・介護休業給付を受けていない月に限られます(同条5項)。月の途中で退職した月は対象外です。

受け取れる人の条件

育児時短就業給付金は、被保険者が、(中略)その二歳に満たない子を養育するための所定労働時間を短縮することによる就業(中略)をした場合において、当該育児時短就業(中略)を開始した日前二年間(中略)にみなし被保険者期間が通算して十二箇月以上であつたとき、又は当該被保険者が育児時短就業に係る子について、育児休業給付金の支給を受けていた場合であつて当該育児休業給付金に係る育児休業終了後引き続き育児時短就業(中略)をしたとき(中略)に、支給対象月について支給する。

出典:雇用保険法 第61条の12 第1項(e-Gov法令検索)

数字を読むときに気をつけること

参考にした資料